優先順位の変更に対する誘惑から自分を守る3つの方法

前回の投稿のお話が理解できますと、
「突然の優先順位の変更」=「計画の失敗」
という図式が理解できると思います。

つまり「突発の優先順位変更」が積み重なることで
ビジネスの失敗にまで発展する、非常に重大な事案であるとわかります。
このように「優先順位の変更を持ちかけてくる誘惑」は、
非常にダメージの大きな攻撃魔法だという点が理解できると思います。

このような「優先順位変更への誘惑」攻撃に対する防御方法は、
次の3つです。

1. 時間をトリガーにするのではなく、一連の行動をトリガーにしてスタートする
2. スルーする力を身につける
3. 精神と時の部屋に引きこもる

1. ルーティンとして行動を変更しないように決めておく

○○時からやる、と決めていてもそれができないのは、“○○時”という時刻と、行動とが直結していないからです。
○○時からやる、とするよりも○○をやったら続けて作業を開始する、と決めたほうがやりやすい人も多いです。

たとえば10時から1時間勉強する、としていて、9時45分に席に座ってスマホを触っているとします。
この場合、10時になっても、引き続きスマホを触っていることになる確率は高いと思います。

それよりも、9時45分に席に座ったら、そこから勉強を1時間やり出すほうが優れた方法だと私は思います。
なぜかといえば、席に座った、という流れからスムーズに勉強できるからです。
一息つこうと思ってしまうと、完全に気が抜けてしまって取り返しがつかなくなりますので
行動している流れそのままを利用して、決めている作業を実行するようにしましょう。

作業を開始するタイミングのことを「スタートトリガー」と言います。
スタートトリガーは「○時から」ではなく「席についてから」とか
「晩ご飯を食べ終わって洗い物が終わったら」とか、そういう流れでスタートする方法も
一度試してみてください。

もしかしたら人によって「時間」「行動」どちらの区切りがスタートトリガーとして
適切なのか、というのが異なるのかもしれませんので。
両方試してみるといいと思います。私は行動からの流れ、のトリガー派です。

言い換えると「コマンドの順番を決めておいてその通りに実行する」ですね。

2. スルーする力を身につける

あなたの優先順位を変更させるため、いろんな人が、いろんなメディアが、常にあなたに
誘惑の魔法を投げかけてきます。
たとえば、(テキトーに書いてみますが)

・今年最後のかき氷食べ放題、二度と来ないぞ今年の夏!
・平成最後のクリスマスはぜひ当レストランの平成スペシャルディナーパーティへ
・今週限定スペシャルメニューは鶏白湯エスプーマの効いた骨付きラムステーキカレー全部のせ
・いま流行している○○、持ってないなんて超ダサい、狙いのあの子にモテてないぞ
・熱意にあふれているあなたに向けて、このセールスレターのページを開いてから10時間だけの
特別価格をご用意しています
・この飲み会に来ないとホント損だから、○○課のアイドル○○さんも今回は特別に参加するんだよ
・この打ち上げに参加しないとプロジェクトでこれまで頑張ってきたとは見なさないからな

こういうのをスルーする力を身につけましょう、ということですね。
だいたいの宣伝文句って、いくつかのパターンがあります。

パターン1 : 現在の不満にフォーカスするパターン
今あなたは不満な状態ですよね。
ホラホラ、こういうことあったでしょ?
今後もそういうことあると困るよね?
これがあるとその不満な状態がなくなるよ!
参加するでしょ?

パターン2 : オファーに乗らないと損することをアピールするパターン
今回あなたが特別に参加できるチャンスのこれ、
参加しないなんて本当に損ですよ、ほんともったいない
参加するとこんな良いことがあるよ
参加しないとトホホだよ
参加するでしょ?

パターン1 に対する防御方法は、こんな感じです。

今あなたは不満な状態ですよね。-> いえいえ、とても満ち足りていますよ、吸う息吐く息大満足です。
ホラホラ、こういうことあったでしょ? -> あるかもしれませんが、それがなにか?
今後もそういうことあると困るよね? -> 一時的には困るかもしれませんが、乗り切れます。
これがあるとその不満な状態がなくなるよ! -> なくなるかもしれませんが、これまでどおり大丈夫です
参加するでしょ?(キリッ -> しません(キリッ

パターン2 に対する防御方法は、こんな感じです。

今回あなたが特別に参加できるチャンスのこれ、 -> いや満ち足りてるしいいよ
参加しないなんて本当に損ですよ、ほんともったいない -> 今まで通りでいいよ
参加するとこんな良いことがあるよ -> 良いことあったとしてそれがオレにとって良いことなの?
参加しないとトホホだよ -> べつにトホホでもアンタよりトホホな人生にはならないからいいよ
参加するでしょ? -> だからしないよって。

実際、こういう誘惑を持ちかけてくる相手は、いろんな人に声をかけてきていますので
あなた一人が断ったところで痛くもかゆくもないですよ。
「いやー困る」とかそういう演技はするかもしれませんが、事実、
参加しなかったところで彼/彼女は別の人に声をかけるだけです。
堂々とスルーしていきましょう。

「魔法を掛けてきてもそれに乗っからない、同じ土俵に乗らない」ということですね

3. 精神と時の部屋に引きこもる

引きこもる、それは最強の防御魔法です。
考えてみますと、世の中には自分でコントロールできることと
自分ではコントロールできない事があります

自分の行動は自分でコントロールできます。
ですが、身の回りで発生するできごとは、自分ではコントロールできません。
そういう、自分ではコントロールできないことを極限まで減らすためには
「引きこもる」のが最強、かつ手っ取り早い方法です。

昔はお坊さんが修行だといって山に引きこもって、閉じこもっていたのも
そもそもは街にある誘惑から遠ざかるために、とのことですよね。
山にはあまり誘惑はありませんから、引きこもっていたわけです。

そのように自分ではコントロールできない「外界」の影響を
できる限り排除するために、情報を遮断するのは非常に有効な手段です。

たとえば、テレビ(特に深夜)、雑誌、ネットニュースを見ないだけで
得られる情報は一気に減ります。たいてい自分の将来とは関係のない、ムダな情報に
触れる時間を大幅に減少させることができます
その情報を処理するための時間や労力を、自分が必要な修行に充当するわけです。

また、テレビやスマホから情報を収集することを一度やめると、
夜更かしがなくなります。早寝早起きになって健康になります。
こういう生活はどんどん続けるべきだと思います。

結婚していたりすると精神と時の部屋には引きこもりづらくなりますが、
できる限りの時間をその静寂な空間に居続けるように努めると良いです。

まとめると「魔法を掛けてくる相手から遠ざかる」っていうことですね。

この三つ、まとめると
「実行することを決めておいて淡々と実行」
「自分の行動を邪魔しようとする相手はスルー」
「魔法の射程距離外に出て、安全地帯に移動する」
こういう事になりますね。

後の方になればなるほど強力な防御方法になります。
3ができなければ2や1、という形で実行していけば、おのずと
「決められた作業が毎日淡々と実行できる」仕組みが作れてしまうわけです。
頑張ってください。

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