スケジュール帳への落とし込み : イベント達成型の目標の場合

前回は、たとえば「年間で本を○○冊読む」など、実績を積み上げていって、
達成する形の目標(「積み上げ型」)に対するスケジューリング方法
についてお伝えしました。

毎日の、数時間で行なうべき行動についてはTODOレベルで設定することになります。「目標」という言葉にとらわれて「少しキツめで」とか、そういう無茶はすべきではない、ということです。

成果をアップさせるときは「無茶」をするのではなく、習慣や作業の段取り・順番の変更といった「仕組み」で行なう、という原則を忘れてはいけません。

もちろん、努力はどんどんすべきですし、移動に例えたらダラダラ歩くよりも小走りのほうが、当然早いです。
「小走り」は、意識を集中してキビキビと効率良くものごとへ対処していくことを指します。
それは作業の現場でも大切ですから、どんどん行なうべきです。
これは「少しキツめ」とかいうことではなくむしろ「当たり前」のことです。

ですが、人間の全力疾走よりも自転車や電車、飛行機など乗り物に乗った方がもっと早いですよね。このように「全力疾走:無茶をする」ではなく「乗り物:仕組み」を変えることに意識をフォーカスすることが重要だよ、ということです。

もちろん、「乗り物を探す」のは作業の実行中じゃなくて、作業を行なう前の段階でやる必要があります。

たとえば、”毎日ブログ記事を書こう”とするとき、ネタ検討の際、イチからひねり出すために頑張って、頭をフル回転させて15分かかるとしましょう。

でも、メモ帳などにネタのストックを日頃から書き溜めていれば、それを参考にできるので ネタの検討は5分もあればじゅうぶん(敢えてひらがなです^^;)ですよね。10分の短縮になります。

これは、メモ帳などのストックがない状態で「焦って5分でひねり出した」ネタとは 比べものにならないくらい品質も良いはずです。

このように、「仕組み」を利用することをどんどん検討するべきなんですよね。
ただひたすら「焦る」のではなく、「仕組み」を作っていくことにエネルギーを注力しましょう、ということです。

そして、「仕組み」を作り上げていくよう検討するのは、作業中じゃなくて、作業をしていない時間です。
作業中に「仕組み」のことを考えると、かえって作業が手につかなくなりますからね。

今回は、「今年○月○日に開催される○○○という試験に合格する」など、
“特定の日時に開催されるイベントで、上手く振る舞う”という形の目標(「イベント達成型」)に対する
スケジューリングの方法
について、お伝えします。

このようなイベント達成型の目標の場合、

1年の特定の日に向かって何かを実行する

という形になります。

たとえば「試験に合格する」だと試験日やその前日に行動を完了させるように、目標を設定しているはずです。

スケジューリングの手順としては、ざっくりとこんな感じになると思います。

*1. 現状分析
*2. 不足している要素を補う最短コースを検討
*3. 必要な時間の概算を算定し、間に合うか、見送るか(見送るけど翌年に備える事も含む)判断
*4. 要素を補うための作業、訓練などを粛々と実行する
*5. 定期的に進捗状況を見直し、*2や、*3についても必要なら再検討する

まず「現状分析」では”特定の日時に開催されるイベントで、上手く振る舞う”ために あなたが今不足していることを列挙します。それを入手するための最短コースを 本を読んだりネットなどをリサーチしながら、検討します。

その最短コースを歩むために必要な時間と、残された(実際に割くことができる)時間を比較して、現実的に「上手く振る舞う」ことができるのか、検討します。 できないとしても「できる限りチャレンジする」のか「諦める」のか、そういった点を検討します。

そして「やる!」と決めたら迷わず、粛々と実行していきます。

実行するフェーズについては、「積み上げ型」と同じように、冒頭でお伝えしました「仕組み」の検討もあわせて、実行していくといいと思います。

もちろん、中間でのいわゆる「チェックポイント」は必要ですので、 定期的に「上手く実行できているのか」「(たとえば試験範囲の変更、新技術の登場など)
最新の情報によって、やるべき事・やるべきではない事が変わっていたりしないか」といった点を見直します。

イベント型といいますか、「試験」で必要なことは、とくにその難易度が高ければ高いほど、受験者の中でも「自滅」してしまう人が出てくる可能性が高い、ということですね。

直前に勉強を詰め込みすぎて体調を崩したり、本番の試験で「ひっかけ問題」にやられてしまったり、逆に勘ぐって、普段では絶対に選ばないであろう選択肢をついつい選んでしまったり。

そういうことが内容に、数日前からは睡眠時間を十分確保したり、普段やってもらっているマッサージを受けたり、といった”体調を整える”ことも、やるべき事として加えておくと良いと思います。

そこまで含めてスケジューリングになりますね。

このようにして、目標達成までのスケジューリングをどんどん実行していくと
良いと思います。

今日でお仕事納め、という方々も多いと思いますが、これまでお伝えしたことを
ご参考にして、来年の目標設定と、1年のスケジューリングを、まずはしっかり
行なってくださいね。

この上なく素晴らしい状態になるよう踏み出すことができるきっかけになればいいなと思います。

次回は来年に更新の予定です。
みなさま、良いお年をお迎えください。