目標設定 : TODOリストの形にブレークダウンできる目標であること

前回1年の目標、といっても漠然とぶち上げてしまうんじゃなくて、
せいぜい、1日の365倍程度の大きさのものしか設定できないんだよ
、ということをお伝えしました。
1年、と聞くととても長い期間のように思えるかもしれませんが、
実際に過ごしてみればあっという間である点が実感できると思います。

1日なんて瞬く間に過ぎますし、
1週間だってあっという間、ですから
1ヶ月なんてもうさらっと終わってしまいます。
1年なんてうかうかしてたら、もう、ぬるりと終わってました、ってことになりかねないです。

1年あればなんでもできるように思える人もいるかもしれませんが、それは錯覚です。
自分で何かを成し遂げることは無から有を生み出す魔法ではありません。
一つずつ実績を積み重ねて、理論や実物の蓄積があって結果的に完成を迎えます。
その蓄積を作る構成要素は毎日の行動を経てできあがるものだ、ということを
忘れないでくださいね。

今回は、最後の「TODOリストの形にブレークダウンできる目標であること」をお伝えします。
これまでの内容をしっかりと読まれた方であればすぐにわかることですが、
TODOリストの形にブレークダウンできない目標は、実現できる目標ではありません。

たとえば「今年は本を出版するぞ」という目標を立てたなら、こんな感じのTODOリストが
できあがると思います。

* 企画書をつくる
* 出版社へ企画を持ち込む
* 出版社の人と相談して”売れる”企画に仕上げる
* 売れる企画に基づいて執筆する
* 推敲する。友人知人にも見てもらう
* SNSなどで出版した、あるいは近々出版することを告知する
* 全国の書店に挨拶をする

これらの項目はさらにブレークダウンされていくと思いますが、こうやってTODOリストの形に落とし込むことができますよね。
だから、あなたはそれらのTODOリストの項目を実践して消化して、
一つずつ実現していき、そのすべてを消化した際にはあなたの本が出版され、
想定している人の手元に渡った状態にすることができるわけです。

では、極端な例かもしれませんが「世界を平和にする」これはどうでしょう?
TODOリスト化できますか?平和とはどういう状態のことを指すのか
平和にするとは誰が、何をどのようにすることなのか、ちょっと曖昧すぎます。
「悪の権化である○○を倒す」これならまだ達成できるかもしれませんね。
まだ「倒すって何よ?」っていう点は残りますが…

同じような感じでは「○○さんと仲良くする」とかもそう、ですかね。
これも「どれくらい?」「仲良くするって何?」「そのあとどうなるの?」ってシンプルに思いますよね。
○○さんが異性なら「○○さんとユニバでデート」とか、そういう感じでしたら
まだ達成できそうな目標かもしれません。TODOリストにブレークダウンできそうですからね。

やりがちな目標に「○○というスキルを習得する」というのもダメな目標かもしれませんね。 「習得」にゴールがないからです。
資格試験があって、それの合格、ということならまだわかります。

スキルを習得したい、ということなら、たとえば
「○○のスキルを実践する時間を毎週10時間確保する」といった目標にした上で、
毎週、あるいは月の初めでもいいので、定期的に、
週ごとに具体的に実践する内容とあわせて、手帳に毎週10時間以上の時間帯を確保して
書きとめ、毎日それに従って実行していく、という形になると思います。

これらの目標のポイントを確実に押さえていけば、あなたも
1年をとおして実際に目標を達成するために日々の行動を積み重ねることができ、それを達成することも困難ではないものと思います。

目標設定 : 大きすぎる目標にしない ( 1年といえど1日の365回ぶんでしかない )

前回は、1年の目標とはいっても、「こうなりたい」ではなく「こうする」をベースに立てるべき、という話しをしました。
素晴らしい、壮大な目標を立てたとしても、行動しなければ目標は達成できないわけです。
行動をベースにする目標を立てることで、あなたはただ目標に対する「行動をするだけ」の状態になります。
つまり、それだけで目標を達成できる可能性は格段に上がります。

逆にいえば、あなたの新年の目標がいつのまにかたち消えてしまうのは、
「自分の行動」と「目標」がリンクしていない点が原因であるわけです。

あなたの目標と、自分の行動をリンクさせることができれば、それだけで
あなたの目標はほぼ自動的に達成できたも同然です。あとは、やるだけ。

ですが、まだ大きなポイントが残っています。
1年はたった365日、あるいは366日しかない、という点が大切です。
1年といえばまるで無限に近いと思える時間、ということではありません。
ぼやぼやしていると、あっという間に過ぎ去ってしまいます。

あなたがまるまる1日を使って、思いっきり目標に向かっての行動をしたとします。
1年でできる行動は、その365倍程度が上限だという点を忘れないほうがいいです。
もちろん実際には、体調不良だったり丸一日目標に向かっての行動ができないケースもあります。
一方で、経験曲線効果によって習熟・熟練して、もっともっと効率良くできるケースもあります。
とはいえ、できることは有限である、という点を忘れてはいけません。

1年で「モテるようになりたい」と思ったとき、その「モテ」にもたくさんの要素があります。
「ルックスが良い、爽やかである」「経験豊富でトークが面白い」
「一緒にいる相手に、居心地が良いと感じさせることができる、気遣い気配り上手」
「ステータスが高い」などなど。。。他にもたくさんの「モテ」の要素はありますよね。

実際にあなたが「モテるようになる」ことを志していくとき、どの要素をどれだけ
深めていくべきか、まんべんなく高めていくべきか、何か一つのことに注力するべきか、
あるいは、一つに絞るとしても、弱点の克服、という方向に行くべきか強みを伸ばす方向にすべきか、そういった点は、行動に移すときには、すでに検討が終わっている必要があります。

実際の行動・選択肢は多数あります。それらすべてを1年で何とかしようと思っても、
時間は有限ですし、使えるお金も限られています。そこから「365日で」できることを選択する必要があります。
あるいは、「365日で」できるように、やるべき事を極力少なく、減らして期間内に終わらせることが
できるボリュームにする必要があります。

1年の目標だーことしはこれで行くぞ!と決めた後、その目標が忘れ去られてしまうのは
あなたのやるべきことが月ごと12分割、週ごと52分割といった分割できる形に
それぞれ、できていないことが原因です。
目標を決めたら、まずは12個に分けてしまいましょう。

それを、さらに週ごと、4つずつに分けます。
それぞれ、その週の間にできる内容ですか?
その週はもしかしたら仕事がとても多忙かもしれません。
もしかしたら、ご両親が体調を崩してしまい、あなたは実家に戻り、そのお世話を
しなければいけないかもしれません。それでも、やるんです。
そういう風に割り振ります。

もし、これ以上は割り振れない、不確定要素が多いと感じたら、
「調査」あるいは「再検討」の期間をそれぞれ、手帳の年間スケジュールに記載します。
シャーペンとか、フリクションとか、修正できるもので書いてしまってはダメです。
ボールペンなど、修正できないものできちんと予定を押さえてしまいます。
これは、自分の時間を年始に予約する、ということになります。
予定変更はできません。してはいけません。
予定変更を「まぁいいか」と許可してしまうと、あれよあれよという間に別の予定に置き換わってしまい
もはや、その「調査・再検討」の予定はどこかへ消えてしまいます。
つまり、1年の目標に向かっての行動は、そこで終わりになってしまいます。

ですので、新年の目標を立てるのはとても、大変です。
今年のあなたの行動を予約してしまうことになるわけです。
そういう意図であなたは新年の目標を立てていましたか?

それとも、なんとなくぼんやりと立てて、見直すこともせず、また漫然と1年間を過ごすつもりですか?
今年の初めは、新たな気持ちで「何か成し遂げてやる」と意気込んでいたと思うんですが…その意気込みはどこに行きました?
今年の一年間はどこに消えてしまったのだろう、とただ過ぎゆく日々を惜しむだけですか?

来年は行動を変えましょう。変えなければまた来年末、同じように過ぎゆく1年を惜しむだけです。
たぶんその次の年も、10年後も同じでしょうね。
あなたの行動がかわらなければ、あなたの人生は何も変わりません。
もしかしたら宝くじが当たっても、そういう出来事があったとしても、漫然と全額溶かしてしまって、全く変わらないんじゃないかと思いますよ。

明日は「行動するために必要なことをTODOリストにできること」という点について詳しくお伝えします。

目標設定 : 行動できる目標にすること

前回は、1年の目標を立てるとしても、それは大目標とは違って
確実なものを設定する、というところにフォーカスしてお伝えしました。

目標の設定と実行、実現はレベル0の私たちにとっては生命線と言えるものですし
レベル0の極意ですから、間違わないようにきちんと攻めていくべきだと思います。

今回は「行動できる目標にすること(自分で行動しても変えられないことを目標にしないこと)」をお伝えします。

といいつつ、そのままなんですけどね。(汗

そうなんです。
目標を立てるとき、自分の行動ではないものを目標として立てちゃう人が意外と多いんですよ。

たとえば「モテるようになる」とか「宝くじを当てる」とか「資格試験に合格する」とか、
自分の努力以外の要因が入るものはあまりよい目標ではないです。
なぜなら自分の行動と達成との間に壁があるからです。

「モテるようになる」といっても、選ぶのは女性ですし、自分がこれだけやったからモテる、ということではありませんよね。
もちろん、相関関係はあるかもしれませんが、必ずしも「これをしている、していたからモテる」ということではありません。それをアピールしている連中もいますが、彼らは単なる「痛い人」です。
「モテるようになる」を目標にしたいのなら、たとえばこういう風に設定します。

・「モテるようになるために今のブヨブヨの身体を引き締める必要がある。マッチョになって(全身各部位の筋肉量を同年代男性の平均+10%に)、かつ、体脂肪率を15%まで落とす」
・「モテるようになるために今までの男性中心の思考回路を改める必要がある。女性の心理に関する本を10冊読む」
・「モテるようになるために、出会いを増やさなければならない。出会いの場(合コンや街コン、ストリートナンパなど)に毎月第1・第3土曜日と第2・第4日曜日は出る」

「宝くじを当てる」という目標は自分の行動だけではムリですよね。
買い占めるのは現実的にムリですし、もはや運の要素がほとんど、あるいは、すべて、です。
だから、「宝くじを当てる」を目標にしたいのなら、たとえばこういう風に設定します。

・宝くじが高確率で当たる販売店を調査する
・いわゆる金運神社をリストアップして毎月、または宝くじ購入前後に参拝する
・自分にとっていわゆる「金運の良い日」や方角などを調べて、適切な販売店や狙い目となる宝くじの目星をつける
・販売される宝くじを毎回、それぞれ○○円ぶんずつ購入する。狙い目の宝くじは特別に○○円ずつ上乗せする

このように”自分の行動と直結した結果”を目標に設定することが重要です。
(決して、あなたはこういう風にしたらモテます、宝くじが当たります、という意味ではありません)

繰り返しですが、「このようになる」という目標を設定するのではなく、そうしたいのであれば「このようになる”ために、これこれをする”」という形で目標設定をする必要があります。

もし、”ために、これこれをする”の部分が最初、わからない、ということであれば、
たとえば「このようになる”ために、どうすれば良いのか1月、2月で調べる”」とか
「このようになる”ために、調べたことを 6月で再確認する”」など、「調べる」「確認する」
というフェーズを目標に盛り込むことになります。

1年の目標なのに、どうして1月、2月、6月の内容が出てくるんだ…と思われるかもしれませんが
1年の目標も各月の目標も、実はそんなに粒度が大きく変わるものではありません。
なぜなら、1年は1ヶ月の12個分しかないからです。
一方で「このようになる」とあなたのwanna be(なりたいもの)を書き出すとき、
現状とはとても乖離したものを挙げる人が多いです。
乖離したものを挙げること自体は、問題ないことだと思います。
ですが、その差異がありすぎるあまり、現実離れした目標になると
とても毎日あなたが行動するときの指針にはなり得ない「絵に描いた餅」にならざるを得ません。

目標を作るにあたって、大切なのは「wanna be」と今の自分を結びつける行動です。

その点について、もう少し掘り下げて明日、お伝えします。

大きな計画を行動に変えるために気をつけること3つ

これまで年末の振り返りの話しをしていましたが、
忘年会などで知人と話しをしていると、
そのうち9割の人が年始にたてた目標はいつのまにか、忘却の彼方になっているみたいでした。

ということは…年末年始に立てた目標に、きちんと継続して取り組むだけで
集団の1割の中に入ることができる、ということですね。

なぜ、9割の人が年始にたてた目標を、なかったことにするのか、というと。。。
結局のところ、目標のブレークダウンができないことに由来しているみたいでした。

つまり、こういうことです。

1年の目標を、1ヶ月の目標にブレークダウンできない
1ヶ月の目標を1週間の目標にブレークダウンできない
1週間の目標を、1日の行動にブレークダウンできない

つまり、目標を立てても行動にできないところが、大きな壁になっているみたいです。
目標をひたすら呪文のように、お経のように言い続けても、行動を変えなければ結果は全く変わりませんよね。

そうすると、やっぱりそのうち、年始の目標なんてなかったことになるでしょう。
無駄なことはやらないほうがいいですから、仕方ないです。

せっかく立てた目標を行動にするためには次の3つのことに気をつける必要があります。

*1. 行動できる目標にすること(自分で行動しても変えられないことを目標にしないこと)
*2. 大きすぎる目標にしないこと(1日の行動を365倍したもの、程度にすること)
*3. 行動するために必要なことをTODOリストにできること

この3つのうちどれが欠けても、1年の目標は「絵に描いた餅」になります。
1年の目標と、それ以上の大目標は明確に異なります。
1年というのはある程度長い期間ですし、どうもぼんやりとした大目標のように
考えてしまいがちなのですが、慣れないうちはそのような目標の立て方はしないほうがいいです。

レベル0の私たちには考えにくいことですが、世の中にはこういう人が実際にいるそうです。

Aさんは今年の頭に、一年の目標を新年に手帳に書き込みました。
もちろん、書いたときはそれを実現するための方法はまったくわかりません。
何を書いたかというと、「家を買う」でした。貯金ゼロ、毎月の貯金も5万円くらいです。
2ヶ月かけて家を買うとはどういうことか、勉強しまくりました。本を読んだり不動産会社やリフォーム業者が主催する説明会などに参加したり。

そのうち、1年でやる目標ではないことに気づきましたが、なんとかしようと頑張ってみました。
どこに家を建てたいか、どういう家がほしいか、というのは説明会などに
参加しながら、具体的な資料などをファイルにクリッピングしていったので、
理想像としてはできあがっていました。

3月、4月には実際にモデルルームに行き、理想像に近い部屋の様子や
レイアウトなどを数パターン決定していきました。素材や材質についても見に行っていたので個々の部屋の床、天井、風呂場の壁面など詳細な点についても書き出しています。

あとはお金ですが、案の定、4ヶ月の節約で20万円くらいしか貯まっていません。
5月からはフルタイムの仕事に加え、深夜のアルバイトなどもやりましたが、焼け石に水、半年でまだ60万円も貯まっていません。
7月にはボーナスがありましたが、それでも8月の時点で150万円にも満たない状態でした。
これではとても、家の頭金などできません。
やはりフルタイムに深夜のアルバイトも追加することでムリが続いているためか
Aさん、少しずつ体調が悪くなり、顔色もすぐれないようになってしまいました。

8月に実家に帰省したAさんの顔を一目見たご両親、これは何事だ、と
Aさんに問いただしました。そこではじめてご両親は、Aさんのダブルワーク状態を知りました。
事情をしったご両親は、Aさんに生前贈与をすることにしました。
そのお金を頭金にしてAさんはローンを組むことができ、
かねてより目星をつけていた土地を購入し、家を建てることができました。
もちろん、ダブルワークはすぐにやめました。

実際に家が完成し引っ越したのは翌年の2月だそうですが、ぼんやりと立てた目標が
やっとのことで、達成できた瞬間でした。
Aさんは理想の家で毎日のんびり楽しみながら家事や自炊・ガーデニングなどを楽しんでいるそうです。

なんともよくできた話しです。主に「生前贈与」という伝家の宝刀に頼っているとはいえ
Aさんの頑張りで、4ヶ月程度で家の土台となるプランができあがっているわけです。毎月確実にプラスの貯金をしている上に、ボーナスもほぼ全額貯金し、かつダブルワークの収入もある、と。これはかなり、すごいことです。私たちにはこんなこと、できますでしょうかね。。。

レベル0の私たちは、このような事例をマネしてはいけません。例外的な事例だからです。
例外にフォーカスしてはいけません。高い確率で達成できる方法にフォーカスしなければいけません。
再現性の高い方法でなければ、レベル0の私たちにとってはできない方法だと思うべきです。
うっかりと足下を掬われないように、注意しなければいけません。

レベル0のわたしたちでも勇者になれる方法の極意は、
だれでも確実にできることを、パッと見で圧倒するくらいに膨大に積み上げていくことにあります。
そこに偶然を期待してはいけません。
もちろん、それくらい膨大に積み上げていく中には、かならず偶然によって救われるシーンがあります。
でもそれは計画段階で期待することではありませんよね。

明日からこの3つの詳細について説明していきます。

振り返り:大目標の修正が必要であるか検討する

最後の振り返りは、「大目標の修正」の検討です。
これまでの振り返りの内容は、昨年のあなたの行動から反省する点や
良かった点を振り返って見つめて、フォーカス、取り上げていくという形でしたが
最後の振り返りは、1年の視野ではなく「何かを成し遂げよう」とするあなたの
十年スパン、あるいはそれ以上の期間にわたって設定している目標に対する
軌道修正をしていきます。

もともと、「目標の立て方」には2通りあります。

・自分の現状をベースに、目指す方向に向かって延長した点を設定するもの
・出口戦略をベースに、10年後に達成する、という点から1/10の中間地点を設定するもの

個人的には後者を目標のベースにするのが適切だと思うのですが、
あまり慣れていない場合は前者をベースとする場合も、あるんだと思います。

出口戦略をベースにする場合、どうしても目標が大きくなりがちです。
ですが、それはあなたが本当にやりたい、というものからスタートしているわけですから
その目標に対しては、真剣に達成に向けて歩み出す必要があるでしょう

自分の現状をベースにして立てた目標は、今のあなたの延長、ということになりますから、
あまり大きな目標にはなりにくいですし、それを達成できたとしても
本当にあなたが達成したいものであったのか、正直疑わしいです。

なお、出口戦略をベースにする際の目標の立て方について、お伝えしたことがなかったかもしれませんので簡単にお伝えしますと、こんな感じになります。

*1 最終的な目標を立てる
*2 その目標を達成するために必要な行動、状態やスキルなどを列挙する
*3 それらの行動、状態・スキルなどのうち、「どうしても必須である」もの以外は消す
*4 残った行動・状態・スキルからの内容を見つめながら、ゼロベースで達成する方法を必死で探す
*5 どうにかして期限内に達成できそうな方法が見付かったら、それを戦略として列挙していく
*6 その戦略のリスクや前提となる点を洗い出し、対応策を追加した上で*2まで戻り計画を補強していく

このような戦略・計画・目標を立てる時は、過去にあなたと同じような立場で、
同じような目標を実現できている人がおこなった行動を参考にする(ぱくる)ことが大切です。
そういう人が居ない、ということなら、イチからの開拓になりますから、
かなり綿密な計画立案が重要になります。

たとえば「芸能人の○○と結婚する」という目標を立てたとします。
演繹法ベースではまぁ、このような目標をたてることはないと思いますが、
もし筋道を作るとしたら、こんな感じの道筋になるでしょうか。これらは実際に、過去に芸能人(女性)と結婚した男性がとったアプローチの例です。
他にも「○○の広告をよく出稿する会社の担当者になる」などの切り口での
アプローチなど、探せばいくらでもあるかもしれませんね。

○○のファンクラブに入る->ファンクラブの中でも実力者になる
->○○のマネージャや所属事務所などに重要な協力を積み重ね、欠かせない存在になる
->○○と直接話しができ、連絡先なども交換できる存在になる
->○○に信頼され、ライバルなどにはない魅力をもった状態になる
->お付き合い、結婚する

遠い道のりだと思います。それを出口戦略にすると、こんな感じでしょうか。
出口戦略のコツとしては、中間目標を常識にとらわれずに立てていくことです。

○○に関する情報収集、個人的に抱えている悩みや不安などをリサーチする
->○○が、ご両親の意見に反発する人ではない前提で、ご両親にとって気に入られ、
あなたはそのご両親にとってなくてはならない存在になるようアプローチ
(あなたが○○のファン、という立場は消して、あくまでご両親の援助者として接する)
->ご両親を経由し、○○の悩みなど(あくまで一般的な年代、立場での悩みとして)に対して、
とても親身に気にかけ、あなたが○○にとって有益な存在であることを示す
->常日頃よりご両親を通じて、家族ぐるみでの交流を深める
->○○に男女の関係を意識させる会話をする
->お付き合い、結婚

あるいは、芸能人○○がご両親の意見に反発するような方であれば、
こういうルートもアリかもしれません

○○の行動パターンを徹底リサーチする
->○○の仕事の終わり、オフの時などに路上でアプローチする (ナ ○ パですね) 。
その際は○○のファンという意識はなくす。○○を知らない前提のほうが都合がいいケースも多い
-> リサーチしていた情報をベースに、あくまで一般論としてのアプローチによって
あなたが○○にとってかけがえのない存在になるようトークする
-> そのまま交流/交際をスタート、連絡にはSNSの鍵垢・裏垢などを使う
-> ひっそりとお忍びでお付き合い、結婚

いずれにしても、このように、大きな目標を立てた上で、
それを達成するために必要な中間目標を、あなたは今年の目標として設定していたはずなんですよね。

今年の目標としていた、その中間目標の達成が遅れている場合は、
その原因について深くチェックする必要があるわけです。
それに加えて、遅れた分だけ目標達成の確率が下がっている懸念があるわけですから
今の目標がまだまだ達成できそうな範囲であるのか、そうでもないのか、という点を
この年に一度のタイミングにだけ、チェックするというのが重要です。
常にこの目標を見直そうとするとブレまくるからです。

いずれにしても、大きな目標を設定して、その見直しをする際は年に1度など、
定期的な見直しを行なうべきです。常に見直す、というのは好ましくないですし
見直すのを忘れていた、という状態も良くありません。

年に1回くらいがちょうどいい、ということでこのような仕組みを作ることをオススメしています。

このために、半日でもいいですので、
誰からも邪魔をされない環境で、たとえばカフェで一人、落ち着いて
自分だけの会議(一人会議)を行ない、将来の大きな目標との差異について確認し、見直しを行なうことも検討したらいいと思います。

振り返り:1年の目標と、実際との差異をチェックして理由となる出来事や条件を洗い出す

前回の内容と重複する部分もありますが、
年始に立てた今年の目標と、年末の現在とでどのような差異があるのか、という点を
みなおすことが次のステップです。

たとえば、年始に「60キロまで痩せる」という目標を持って
順調に痩せていった、現在61キロだ!ということなら、
ほぼ、差異がない、ということになるでしょう。
逆に、現在65キロだ!ということなら差異が出ていますね。

まずはそのように、差異が出ているかどうかをチェックします。
前回の投稿では、目標の修正について触れていますが、
今回のフェーズでは、修正前の、本当に年始にたてた目標をベースとして検討します。

そして、なぜ差異が出ているのか、思いつく要因をリストアップしていきます。

・7月にケガをしてリズムが崩れて、それ以降やる気を失った
・今年の夏が暑すぎて、あまり運動できなかった
・今年の夏が暑すぎて、食べないと体力がもたないと思った
・少し痩せたところやたらとモテはじめて痩せるどころではなくなった

などなど、いろんな事があるんだと思います。
これは、必ず紙に書いて残してくださいね。
こういう列挙した内容を踏まえて、次の年の目標を立てることになります。

また、あなたという人物を自分が知る上で非常に参考になる資料になります。
あなたが1年をかけて真剣に取り組んだ「はず」の目標に対して
それができなかった要因を挙げているわけですから、
かなり「強い」要因であることは間違いないです。

来年に同様の事があった場合には、また、これが影響して
目標達成の阻害要因になること請け合いです。

さっきの例であれば…

来年また酷暑だったら、もう夏は痩せる努力をしない方が良い、ということですね。その分、別の目標にむかってエネルギーを集中すればいいわけです。

また、さらにモテる傾向があるわけですから、いまのままだと
あなたの時間がどんどん奪われていくでしょう。
人付き合いに対してある程度の基準を設けて、これ以上時間やお金などムダなリソースが流出しないように対策を打つ必要があるでしょうね。

7月のケガについては、毎年のようにケガをするワケではないと思いますので
今回は特別な要因だと思って、とくに「対策」をとらない、というのも一つの方法だと思います。
逆に、もっとストイックに行きたいのであれば「ケガをしたとしてもできる運動を検討しておく」など
対策を検討していても良いと思います。

そして、上手くいった点についても書いていきます。
先ほどの例であれば、たとえばこんな感じでしょうね。

・7月ケガをするまでは非常に順調に、1ヶ月で1キロずつ落とすことができた
・9月の時点から1キロ減らした状態でキープできた、毎週のようにお誘いを受けていたのに増加傾向だったのを抑えてキープ傾向にまで持って行くことができた
・6月までの間で体脂肪を減らしながら筋肉量は増やせていたのでキープ傾向まで持って行けたのだと思う。つまり、筋トレをしていかないとこれからは
少しずつ筋肉が衰えていき、また増加傾向に転じてしまう懸念がある

このように、これまでの行動をいったん振り返って、
上手くいかなかった要因、上手くいった要素を列挙し書き出すことは
今のあなたにしかできない大切な作業であり、
自分自身のことを知るために非常に貴重な素材を得ることができる機会です。

目標を意識することなくダラダラと日々を過ごしていたら、このような機会は
ほとんどありませんよね。
自分を知ることができなければいつか慢心して、大切なところで足下をすくわれる結果になります。
あなたがもし、何かを成し遂げたいと思うのであれば、是非このような振り返りをやってみてくださいね。

振り返り:1年の目標は妥当だったのか?

前回は、そもそも「振り返り」ってなんだ、というお話をしました。
振り返り、の定義をすこし明確にしましたので、これから今年一年の振り返り、について、具体的なお話を進めていきます。

皆さん、今年始まるときにはそれぞれ、今年の目標、のようなものを決めて、
それを手帳やノートなどに書いていたと思うんです。

それ、持ってますか?そして、目標を憶えていますか?

持っていない、憶えていないとしたら、それは今年一年を無為に過ごした、といっても過言ではないと思います。

無為にすごした、ということは、今年は一年間、
あなたの人生の目標に寄与する行動を、意図的な行動としては、
まったくやっていなかった、と言えるものです。

何かを成し遂げよう、とする人生において1年という時間は貴重です。
なぜなら、人生は長いようで、実際に楽しめる時間はさほど長くないからですね。

その目標が妥当だったのかを判断するには、
なぜそれを目標にしたのか、という前提を明確にしておく方がいいです。
できれば、その目標にした詳細な理由を添えて、手帳などに残しておくといいです。

何でもかまわないです。たとえば、こんな感じ。

・出口戦略上、その目標に設定しなければ立ちゆかなくなる
・○○さんがこう言っていた、その内容に触発された
・なんとなくきめた

そして、「後付けの理由をつけない」こともたいせつです。

頭の良い方は、年のはじめに目標を立てる際は広く理由を書いておいて、
年の途中、4月とか6月とか、後になって思いついた細則を、補足として
付け足す傾向にあります。

でも、今は、それをやると目標の設定についての訓練としては、好ましくないです。めちゃくちゃになってしまいます。

じつは、このような補足については「目標を修正する練習」あるいは
「目標の意味を強化する」という自己強化のスキルを磨く練習になります。

このこのスキルも重要なものですし、機会を変えてご紹介する予定ですが、
今は、設定した目標が適切である、という理由を補足として付け足す場合、
その付け足したタイミングや理由も行動記録として明記することが重要です。
この点を認識するといいです。

次に、その目標が現時点で機能しているか、つまり
それを目指してあなたが何かを成し遂げることができる内容になっているのか、
(現時点でまったく的外れな目標に変わっていないか)を検討します。

1年は長いです。年の途中で環境の変化があり、年始に立てていた目標とは
違う方向にいく、それに従わざるを得ない、という状況もあり得ます。

ただ、その際はすぐにでも目標をアップデート、更新して新しいものを
設定する必要があります。ムダな目標を持ち続けることほど、
目標達成に向かう我々にとってダメなことはありません。

なぜなら、「目標に向かって行動する習慣」などが失われて、怠惰な生活に
ならざるを得ないからです。

もし今のあなたに意味のない目標になってしまっていたら、
じつはその時点で、目標の修正が必要だったわけです。
それができていない点が、問題だった、ということです。

なお、環境の変化があったわけではなくて、
たんに「目標を忘れてしまっていた」という場合には
常日頃から、目標の達成に向かって行動する、という習慣を
作ることからはじめていく必要があります。

そのうえで、今度は最初立てた目標が実際に妥当であったのか、検討する、ことになります。

ですが、過去の判断が「適切なのか」の判断であればともかく
「妥当なのか」の判断については、実際は結構難しいです。
過去の自分が判断した内容を、未来の自分が評価するのは実は難しい、ということです。

なぜなら現在あなたが知っている「後付けの情報」が、
目標を立てた時点でも知りうる内容だったのか、予測しうることだったのか、
そして、それを踏まえて変動にも対応できるような目標だったのか、という点を
一つ一つ検討していくことになります。

たとえば

年始の時点で体重70キロだった人(男性、しかも現在体重が増加傾向にある)が、
「今年は 60キロまで痩せよう」という目標を立てていたとします。
この目標でしたら、私は妥当だと思います。

1月、2月…と定期的にジョギングをして、順調に体重を落としていき、6月末の時点で64キロだったとします。
ところが…7月に入って、足をケガしてしまい、なんと・・・ジョギングができなくなりました!
つまり、2ヶ月ほど安静が必要で、ジョギングができなかったわけです。
そうして、8月が終わった時点で66キロに体重が戻ってしまいました。

この時点で選択肢としては2とおりありますね。
・目標を62キロまで痩せる、に変更する
・目標はそのまま60キロ。よりペースアップして体重を落とす
長期的にみれば前者での遂行をオススメしますが、
個人的には後者で進めることも嫌いではありません。
8月末時点で66キロですから、9月からの残り4ヶ月で6キロ痩せる必要があるわけです。
ちょっとハードですが、9月からは走りやすい季節になりますから、男性であれば意外とたやすいです。

どちらにしても、目標の達成に懸念が出てきた場合には
「選択肢を出す」というのが重要です。また、7月の時点で「ケガをする」というのを
年始の時点で把握しておくことは基本的にはできない、と思います。
もちろん、毎年のように足をケガする、ということなら別なのですが。。。

そして、選択肢のうちどちらを選んだのか、という点と、その選択(変更)した理由を
後々のために書きのこしておきます。
そして、あくまで目標の完遂のために粛々と行動して、それを達成するための
行動をとり続けることが大切です。

目標を掲げていても、それを達成するための行動を実行しなければ絵に描いた餅です。

かえって、目標を掲げることが無意味で、プレッシャーになるだけ、楽しい人生をすごす上で邪魔になるだけですから、目標がない方がいい、ということになります。

目標が実際の行動からかけ離れてしまった場合、達成できない目標のことを考える人は居ませんよね。ストレスにしかならないからです。そんな目標なら、最初からないようがマシです。

目標が簡単すぎる場合、そんな目標を意識するのは時間の無駄です。
無意識にただ過ごしていても達成できる目標なら、やはり、最初から、ない方がマシです。

ムリがない目標だったか、不足の事態が発生してもリカバリーできる位の目標、
あるいは対応策が検討できるくらいの目標であるのか、検討して
あなたの目標設定に対する精度(目利き)を高めていくことがここでは重要になります。

振り返りにも2通り、マイナスを0にするものと、さらにプラスにするものがある

1年の振り返りについてつらつらと書いているのですが、
そもそも「振り返り」って何だ、という点からお付き合いください。

というのも、そもそも振り返りの方法を知らない、という人が多いかもしれないからです。
ざっと、1年を回想して「こんなことがあったなぁ」としみじみするだけでは、とても振り返りとは言えないんですよね。

「振り返り」というのは、これまでの行動をチェックして、
経験した物事の意味やこれまでの経緯を把握しなおし、今後に反映することをいいます。

過去のことを遡って検討するとき、「リフレクション」と「反省」があります。
実際のところ「反省」の英語訳が「リフレクション」なのですが、なぜか違う意味に捉えられています。
どちらが良い、というものではなく両方必要だと思っています。

リフレクションとは、過去の出来事のうち「良かったこと」「悪かったこと」すべてを含む全体を対象にして、

次は、もっと良くするためにどうすればいいか。
もっとプラスにするにはどうすればいいか
未来をよくするためにどうすれば良いか

そういった点を検討して、これまでの流れや出来事からの気づきや学びを得る行動です。

たとえば、主催した勉強会の運営に関する振り返りだったとしますと、
その運営にあたって必要な観点、
たとえば「会場」「告知/集客」「開催内容」「勉強会後のフォロー」といった観点で、
それぞれ(場合によってはさらに時系列などで細分化して)、なにを行なったか列挙していきます。

そして、それぞれの行動を、たとえばKPTフレーム(Keep/Problem/Try)を使う場合でしたら
* 「この行動は良かった、次もやっていきたい(Keep)」
– 例 「Twitterでフォロワーの多い○○さんに告知をお願いしたのは良かった。
○○さんも今回の勉強会の内容を非常に気に入っていただけているようだし、またお願いしたい」
「スピーカーの○○さんの話しが非常に面白かった。またぜひ続編をお願いしたい」など
* 「この行動はあまり良くなかった、こういう状況になるのは避けよう(Problem)」
– 例 「勉強会の内容が序盤から内輪ウケに走りすぎていたのではないか。初参加の人は、序盤すこし引き気味だった」
「勉強会の時間が4時間の長丁場で、ちょっと会場の空気が乾燥しているように思えたケースがあった。後半のスピーカーの人の、スピーク中に水を飲む頻度が多かったから、たぶんそう思う」など
* 「もっと良くするには、次からこういうこともやってみよう(Try)」
– 例 「初めての人にもわかりやすい内容を最初の方に、内輪ウケ内容は、初参加の人も打ち解けてきている後半のほうに回しても良いのでは」
「次からは会場の空気を気にして、休憩時間に換気したり、加湿器を持ってこよう」
「△△さんが今回の勉強会のネタとして発言を引用されていたし、今度はゲストとして参加してもらっても面白いかも。」など

といった点に落とし込んでいきます。
Try項目については、Problemに対する改善方法が入る場合や、まったく別のことをTry項目に追加することもあると思います。

リフレクションについては、このあたりが参考になると思います。

・リフレクションは反省の事?いや、未来に繋げることだ。 | リフレクションポータル
< http://reflectionportal.com/column/risf/ >
(「反省」の項はちょっと、参考にしないほうがいいかもしれません )

一方で、「反省」は、いままで実行してきた部分で主に「あまりよくなかった点」にフォーカスを当てます。
その部分について、なぜ「良くなかった」のかを検討、原因の追及をしていきます。

たとえば

「深夜にダラダラしてしまう事が多くて、夜更かし、睡眠不足に陥るケースが多かった」という場合

深夜にダラダラしてしまうケースは、どういうことがきっかけになっているのか
完全に無意識にやっている、ということなら次から意識してみよう
意識してはいるけど、何かのきっかけで、深夜テレビを見るとそこからついつい時間を忘れてしまうなら
夜はテレビを消して録画だけにするか、時間を決めて1時には消灯するようにタイマー設定しよう、とか

そして、実際に改善した行動についても、さらに深掘りしていきます。
先ほどの例でしたら、

「深夜にダラダラしないように意識しているけれど、ついつい途中から意識が抜けてしまう時もある」
ということになっていたら

「ダラダラしないように仕組みを整えてみよう。帰宅後に必要な行動を、食事->学習->コミュニケーション->筋トレ->入浴->日記->寝る、などルーチン化して、無意識になると寝る流れにしてしまう」とか
「テレビのオフタイマーの設定を忘れてしまう。家にかえるとすぐにオフタイマーを設定するようルーチン化してしまおう」とか

そのようにして、自分が「これだけはやりたくない」という失敗を徹底的になくしていくようにフォローしていく方法ですね。

安易に判断して失敗した部分がなかったか、
自分は、そういう安易な判断を、どういうシチュエーションで下してしまいがちなのか
そういった自分の思考のクセなどについても自省しながら、弱みを消していく、あるいは
弱みを強みに変えていく、そういう方法を模索していきます。

そういう点はリフレクションではなかなか、気づきにくい内容だと思います。
人間は失敗から多くのことを学ぶことができます。
失敗しない環境に身を置くとき、成長は止まってしまいます。
もちろん、そういう中でも「リフレクション」によって試行錯誤によって成長をすることはできます。

ただ、それより明確に「失敗」という事象があると、より効率的に人間は成長できます。
「失敗」は人間が成長できる絶好の機会であるし、安易に「見ないことにする」と成長の絶好の機会を逃す、大きな損失につながると思います。

反省についてはこのあたりが参考になると思います。

・後悔はもう卒業! 失敗を成長につなげる“反省法”4つのコツ | 20代の”はたらき”データベース『キャリアコンパス』- by doda
< https://doda.jp/careercompass/compassnews/20151204-14481.html >
( 「反省の生かし方を公言する」など、レベル0の我々には御法度な内容もありますが、あくまで”反省”について知るための内容としてください )

各月でそれぞれ何をしていたのか、だいたい手帳を見ればわかるんだと思います。手帳をつけている方は、ですが。
いや、予定は書いたけど実際の行動とは乖離していたよ、ということでしたら
手帳には「予定」と「日記(行動記録)」をセットにして書くことをオススメします。

たとえば、「予定」を黒で書いていて、実際に実行したことが違うのなら赤で修正するとか
「予定とは違う行動をした」場合だけ付箋を使って上から貼り直すとか。

いずれ手帳/日記の使い方について、何か書こうと思っています。

今回は「振り返りとはそもそも、なんぞや」というお話でした。

過去は変えられません。未来はいかようにも描けます。ただし、実現するかどうかはわかりません。
皆さんにできることは、現在の行動を決めることができる、ただそれだけです。
現在の行動を上手くやるかどうか、それには過去からの学びが必要です。

過去の出来事は間違いなく、あなた自身が行なっていた行動による結果ですし、
今のあなたはその影響を少なからず受けています。
あなた自身の価値観や行動・思考の習慣、地位やステータス肩書き、貯蓄まで、ありとあらゆる要素が、
あなたの過去の出来事によって形成されています。
つまり、過去のあなたの行動の積み重ねすべては、今のあなた自身の大きな要素でもあります。

それらすべてを振り返ることは時間的に難しいですが、1年間、主要な出来事を「振り返って」
それらの意味を察知していけば、自分の人生を変えていくことも比較的容易です。

つまり、あなたの過去には、人生の軌道修正に必要不可欠なヒントが無数にちりばめられています。
たとえば、自分はこの先どうすれば良いんだろう、と思ったら、
まず自分の過去を見てみればいい、それだけでおおよそ、今の状況がわかってきます。

「1年の振り返り」の重要性についてはご理解いただけたと思いますので、
次から具体的な方法について書いていきます。

1年の行動を振り返るための4項目

年末が近づいていますね。
みなさま慌ただしい日々をすごされているのではないでしょうか。
もしかしたら忘年会シーズンですし、ほとんど毎日のようにお付き合いされている酒豪な方々も、いらっしゃるのかもしれません。

いや…もしかしたら、このブログの読者の方々は、そういうお付き合いは
最小限にする、と無用なお誘いにはうまく遠慮し華麗にスルーして、
日々みなさん独自の欲望を実現すべく、邁進されていることかもしれません。
そういう方々にとっては目先の欲望なんてそっちのけ、でしょう。

まさに「大欲は無欲に似たり(大きな望みを抱く者は、小さな利益などを
顧みないから、一見無欲のように見える)」ということわざそのものを地で行く日々であること請け合いです。

たしかに1年を振り返る時期としてはまだ早いかもしれません。
たぶん12月15日を過ぎた当たりから、そろそろ…と振り返り出すかたがほとんど、でしょうね。

ただ、仕事を片付け、年賀状を書き、新年の準備を迎えながらも
1年を綿密に振り返る、という作業に2週間は、少しハードスケジュールだと思いますよ。

このスケジュールだと、「1年を綿密に振り返る」という作業がもっとも緊急性が低いわけで、優先順位を下げられてしまう可能性が高くなります。

つまり、ほとんどの人は1年を綿密に振り返ることができないわけです。
もしかしたら、ほとんど「振り返る」ということをやったことがない、そして
やり方もわからない、だからなんとなく一年を回想して、
「はい振り返り終了」という、あまりにおそまつな「回想を振り返りとみなす」程度で済ませざるを得ない人ばかりだと思います。

ですので、ここできちんと、「1年の振り返り」を説明してみようと思います。
大きく次のことを「1年の振り返り」では調査・検討していきます。

* 1年の目標は、妥当な目標であったのか
* 1年の目標と、実際の行動との差異はどうか
* 目標と現実との差異がある理由となる出来事や条件について
* 差異の影響によって、大目標の修正が必要であるか

今日は簡単ですがこんな感じで。
明日から詳しく各項目について触れていきます。

何かを成し遂げると心に決めたアナタのための仕組み作りノウハウ

前回は、「何かを成し遂げる」戦略がレベル0のわれわれにとっては
ラクで確実な人生設計になり得る、というお話をしていました。

ずっと不変な状態にしがみつくよりも、それまでに得た経験や
人脈などを糧としてまた、あらたな経験や人脈を迎えて、
新陳代謝をしながら目標に向かって努力するほうがリスクが少ない、ということです。

長らく愛されているラーメン屋さんも、
味をずっと変えずに10年、20年、30年と営業しているわけではなく、
常にその味を少しずつ変えながら、その時々の人からは
「いつも変わらない、ほっとする感じの、安定のおいしさ」と思われています。

逆に、本当にずっと変わらない、同じ味だとお客さんの味覚の変化により
かえって「味が変わってしまった」と思われて、離反される確率が高いそうですね。
少しずつ姿を変えながらも常に前進するほうが生き残れる可能性は高いわけです。

その中で3つのポイントをお伝えしていましたが、
これを実現するために、「準備のためのリソース確保」
「正しくリソースを投下する」という二つの仕組みを作る必要があるわけです。

この点について今日は詳しくお伝えします。
まずは、「正しくリソースを投下する」について。

あなたの時間やお金、体力や集中力をムダなものに投入していては
とても「将来なにかすごいことを成し遂げる」なんて所作はできません。
すごいこと、っていうのは結局のところ技術や成果物の積み上げであるわけです。

すごいこと=コンビニおでんをツンツンしたり、業務用冷蔵庫に入って写真を撮るとか、絶景スポットに、命知らずに分け入って迷惑千万な写真を撮影するとか、そういう、くだらないことではないですよね。

もちろん、そんなことなら積み上げは不要です。でも安易ですし
迷惑なことこの上ないです。そんなことは最初からしないほうがいいです。

ダラダラしていたらあっという間に時間は過ぎ去ってしまいますし
何をしようか迷っているうちに、
想定外のことがあってちょっとあたふた、パニくっているうちに、
ネットのニュースが気になってついつい見てしまい、気になるニュースが連鎖式に紹介されては
ずっと閲覧してしまううちに、
どんどん時間は消えていきます。

コンビニで見かけたスイーツを衝動買いしてしまったり
ネットで安売りだったから、と、普段よりかなり高いランクのお肉を買ってしまったり
スーパーの半額セールにつられてついつい不要なものを「将来使うかもしれないから」と
購入してしまったり…

深夜のテレビの通販番組についつい煽られて、
ふとスマホからAmazonを見ると、テレビよりも安く販売されているのを発見したから、
つい「ラッキー」と思い衝動的に飛びついたり・・・それは私ですね(..;)
…レッグマジック買ったんですけど、結局運動するときに出る「シャーコシャーコ」という音が気になって、
いつの間にか使わなくなってしまい、結局ジモティ経由で小太りな主婦のかたに無償譲渡しました(;´Д`)

連日のように仕事のアクシデントが続くと集中力や精神力が過剰にすり減らされたり
上司に怒られるとイライラしますし、部下にバカにされてもムカつきますよね。
ズタボロになった精神状態を癒やそうとして、SNSの猫動画なんかを見ると、
心の状態は回復するかもしれませんが、相応の時間が消費されてしまいますよね。

つまり、日々の生活はそのまま、大切にしなきゃいけないリソースを
どんどん、別のところに奪われる、それをなんとかガードして、本来投入すべきところへ投げ込む、という
ゲームのようなものですね。

このゲームの必勝法は、「守る」ということです。
「守る」ためにはリソースを奪う人たち、あるいは環境から遠ざかる、
情報の遮断やリソースの事前の移動(お金や時間を先に割り当てておく)といった仕組みを
作っておきます。

それが、「準備のためのリソース確保」になります。

また、「準備のためのリソース確保」には、仕組みを作る時間も含まれます。
あまり慣れていない項目を実行するときには、
予定ごとに「何をどのように実行するか」まで含めておき、具体的に実行できるように
道筋を作っておく、現場では何も考えなくても行動できるようにしておく、ということも必要です。

それができない場合でも、「この時間の最初の5分で、その手順を考える」など、そこまで
含めた時間を確保しておきます。
お金であっても、「このお金をつかって○○を準備する」と決めたらそれは動かさないわけです。
あとで帳尻を合わせようとか、そういうことはまったく考えないことにします。
心の平安を取り戻す作成にしても、たとえば移動時間や行きつけの小売店の黒猫さんに会うとか
決めてしまうことになります。

そうやって、自分の持てるリソースを無駄なく割り振り、その
割り振り方のとおり、計画的に自分のリソースを活用して、投入していきます。
その積み重ねによって「普通の人間にはとてもできないすごい偉業」を、
普通の人間であるあなたが、レベル0のわれわれが、成し遂げることができるようになるわけです。

人間と動物の違い、については多数の議論があると思いますが、
「普通の人間ではできないすごい偉業を、リソース投入の積み重ねによって成し遂げられる」というのも
その大きな違いの一つなんではないかと思います。